2018年8月 らんちゅうの育成

今月の当歳魚のようすをご紹介します。

毎日暑い日々が続いているので飼育水の水温も高いのですが、蛇口から出る水道水もまるでぬるいお湯のようです。時間帯によっては、飼育水よりも水道水の温度の方が高いことすらあります。塩素除去さえすればすぐに水換えができるのは良いのですが、一体この暑さはいつまで続くのでしょうか。

当歳魚たちは、先月から大分体が大きくなってきました。まだ退色が始まらない個体が3分の1くらいいます。いまのところ、退色前の個体は色変わりしそうな雰囲気はまったくありません。

恒例のサイズの比較のために100円硬貨を洗面器に入れた集合写真です。
今回は退色前の個体ばかりで撮影してみました。たまたまかもしれませんが、退色前の方が体の成長が良い個体が多くみられます。

中でも一番目立っているのは、派手な尾ビレを持っているこの個体です。先月まではかなりクセのある泳ぎをしていたのですが、現在はちょっと改善してきています。

どの個体もフンタンの発達はとても良い感じです。

こちらは、先月もご紹介した尾ビレの張り具合が強めの個体です。先月はまだ退色前でしたが、その後すぐ退色してこのような姿になりました。尾びれの張りが強いのは変わっていませんが、泳ぎの悪さが目立つようになってきました。

今回は全身ほぼ白という個体が3匹残っています。今回撮影したこの個体は、「全身白色」と思って撮影用の洗面器に入れたのですが、こうして画像を見ると胸びれの一部と目が赤いことがわかります。先月までもう少し尾ビレは張っていたような気がしますが、今はかなり弱い感じがします。この後、やはりもっとすぼんでいってしまうのでしょうか…

このまま腹をつけていくと、尾ビレが負けてしまいそうでどうしたものかと思案中の個体です。今の時点ではまだ尾ビレの振りをとめたときに、このような開いた状態に戻ります。

こちらも上の個体と同様の問題を抱えています。来月果たして本ブログでご紹介できるような状態を保っているでしょうか。

こちらはオスの三歳魚の頭です。ちょっと雰囲気の変わった瘤のつき方になってきました。

こちらも三歳魚で、メスの個体です。上の白の個体と比べると1.5倍くらい大きな体をしています。7月下旬にまた産卵しました。

浮上性のエサを食べている二歳のオス魚です。メダカの飼育容器にたくさん浮き草が殖えていたので、すくってあげてみました。とても良く食べるのですが、たくさん与えると水が汚れるような気がするので、水換えをしてすぐのときに少しだけ与えるようにしています。


2018年7月 らんちゅうの育成

今年の4月10日頃に孵化した稚魚たちの今月のようすをご紹介します。

先月の本ブログでも触れましたが、尾ビレが柔らかくなってしまう個体は先月以降も増え続けています。その原因についてはいろいろなことが想像されます。水温が上昇したためことによる飼育水の悪化、もしかすると人工飼料を与えるようになったこともこれを助長しているかもしれません。しかし、そうはいっても人工飼料を与えないで育てるのはいろいろな意味で難しいので、もし原因のひとつとして「人工飼料の与え過ぎ」があげられたとしても、水質悪化を防ぐためには水換えの回数を増やして対処するしかありません。
そういえば最近、この水換えの回数を減らすことを目的として、らんちゅうの飼育で以前熱帯魚の飼育でよく使われていた「スポンジフィルター」を使用される方が増えているのだそうです。私も、室内に設置しているガラス水槽では「スポンジフィルター」を使用していますが、水換えの回数が少なくてすむ、ということはないような気がします。

サイズの比較のため、100円硬貨を入れて撮影してみました。数年前の同じ時期の当歳魚の画像を見て比較したところ、やはり成長は2〜3週くらいは遅れているような感じがします。それに、腹のつき具合も弱めのようにも見えます。

日が経つごとに、尾が負けていってしまう個体が増えて行くので、いまのところはこんな感じの尾ビレをしていても、来週にはもう違った姿になっている可能性は決して低くありません。

少し体が短めのこちらの個体も、来週にはすっぽ抜けたような尾ビレになっているかもしれません。

頭の肉瘤は、どの個体も順調に発達してきています。

こちらは、まだ尾ビレの張り具合が強めの個体です。もうこの個体くらいの張りをしている個体はあまりいません。体を早く大きくしすぎると、尾ビレが負けてしまうような気がする一方、餌を少な目にして育てると、尾ビレの張りが強くなりすぎて体を大きくできなかったり、幅をつけられなかったりといったことが気になってきます。


2018年6月 らんちゅうの育成

今月も4月10日頃に孵化した稚魚たちのようすをご紹介します。

現在の当歳魚たちの数は60匹になりました。先々週まではなかなか数を減らせない状況が続いていましたが、先週に入ってから急に個体ごとの良い悪いがはっきりしてきました。あれだけよく開いていた尾ビレが、時間の経過とともに支えきれなくなくなってくるのか、しぼんだようになってしまう個体が増えてきたのです。

今年は、一番目の選別の際にこれまでにはなかった失敗をしてしまいました。水換えの際にすべて新しい水にしてしまったことで稚魚たちが体調を崩し、成長が遅くなってしまったのです。これは、現在でも影響が残っていて、当歳魚たちの成長のペースは以来ずっと遅れたままです。昨年まで注意できていたことが、今年はすっかり忘れていたというのは、やはり「油断していた」ということなのでしょう。今年、山田芳人さんからいただいた卵の稚魚は尾の開きがとてもよかっただけに、よいコンディションを保てなかったのは非常に残念です。

80リットルのプラ舟に収容している当歳魚は15匹です。当歳魚のサイズが小さ目なので、これだとちょっと少ない気もしますが、一週間もすればちょうど良いくらいになると思います。もう一つ80リットルの容器があり、こちらにも15匹収容しています。残りは150リットル容器に30匹で飼育しています。

じつは、150リットルの容器で泳がせている稚魚の方がよく育ちます。80リットル容器と150リットルの容器では水量はおよそ倍なので、当歳魚の数も倍の数を収容するようにしていました。なので、与える餌の量も倍にしていますが、それでも150リットル容器の方が成長の具合が良いのです。当歳魚の数は、ある程度数がいたほうが競うように餌を食べるので良いとか、広さがあって運動量がちがうことが成長に影響与えている、などが要因として考えられますが、容器の大きさと数は変えられないので、週ごとに収容する容器をローテーションさせるようにして成長のちがいが少なくなるようにしています。


山田芳人さんからは、今回も「肉瘤が出る系統ですよ」と聞いていましたが、こうして見るとすでにけっこう肉瘤は出てきているようです。

ところで、三歳魚の産卵がまだ続いていて困っています。飼育場所の温度が産卵にちょうど良いくらいのせいなのでしょうか。でも、二歳魚の方の産卵はすでに終わっています。三歳魚は体が大きいので、産む卵の数もかなりのものです。産卵すると飼育水は泡だらけになり白濁しますので、飼育水を抜いて容器に着いた卵をすべて洗い落とし、新しい水と交換するしかありません。

こちらは二歳魚です。少し前に体調を崩しかけたことがあり、その際に餌を切りました。現在は復調していますが、ふたたび体調を崩してしまうことを恐れて、あまり餌を多く与えられないでいます。二歳魚としてはかなり小さ目なので、できればもう少し体を大きくできればと思っています。


2018年5月 らんちゅうの育成

4月10日頃に孵化した稚魚たちの今月のようすをご紹介します。

孵化後18日の水換え時の稚魚たちです。数は1200匹です。
ガラス水槽で孵化したばかりの稚魚を見たときは、「数百匹くらいかな」と思っていましたが、実際にはぜんぜんちがっていて、2000匹以上孵化していました。前回のブログでは、「そろそろ選別をしなくては…」というところまででしたが、数が多いため稚魚が育ってくるとすぐに飼育容器は窮屈な状態になってしまいました。



1回目の選別では、軽くフナ尾や開きの悪い尾の魚を外しました。しかし、これでは数があまり減らないので、三つ尾とわかるものも外してとにかく数を少なくすることにしました。

孵化後32日の水換え時の稚魚たちです。数は650匹です。
この日、稚魚たちの飼育水はすべて新しい水に交換したのですが、この日を境に稚魚たちのようすがおかしくなってしまいました。

じつは、らんちゅうではありませんが同じ日に他の品種の金魚の稚魚の全換水も行ったのですが、こちらは翌日からポツポツと死んでいくようになり、さらに数日後には半数近くまで減ってしまうという事件がありました。水換えをするまではとくに問題なく成長を続けていたので、これは明らかに水換えしたことが原因です。今回の場合、古い飼育水を新しい水で割って使用するのが「正解」だったようです。昨年は、この時期の水換えをどのようにしていたのか、じつはあまりよく覚えていません。もしかすると、孵化後60日くらいまでは古い飼育水を割って使用していたのかもしれません。
らんちゅうたちは死魚こそ出ませんでしたが、調子が悪く体はなかなか大きくならなくなってしまいました。

孵化後47日の水換え時の稚魚たちのようすです。数は145匹です。
状態を悪くしてしまったこともあって、やはりあまり成長していません。
飼育水にはブラインシュリンプの卵の殻が浮いていたり、汚れが目立っているので全部新しい水に交換したいところですが、古い飼育水のゴミが入らないように取り出し、新しい水と割って使用することしました。

今回の選別では選別モレの三つ尾の個体や、切れ込みの少ない桜尾をはずすことにしました。写真の80匹の稚魚は150リットル容器に収容しています。

二歳魚がまた産卵しました。しかし、もう稚魚を収容するスペースはありませんので、今回は採卵しませんでした。


2018年4月 らんちゅうの育成

今月のはじめ、山田芳人さんかららんちゅうの卵の入った荷物が到着しました。

卵は、黒いネットに付着した状態で水の入った袋に入っていました。

後日、山田芳人さんから電話があり、この卵は4月5日に産卵したものとのことでした。
卵は、4〜5日後には無事孵化しました。

いつものように、孵化するまで卵は小型のガラス水槽で管理していましたが、1週間もしないうちに小さなプラ舟に引っ越しすることになりました。思ったよりも孵化した稚魚の数が多かったのです。

こちらが現在の稚魚たちのようすです。水換えのために洗面器に入れたところを撮影しました。

上の画像の稚魚を拡大してみたところです。こうしてみると、すでに尾が開いてきていることがわかります。そろそろ選別をしないといけない頃です。

明け二歳魚たちも、最近少し卵を産んだようです。

背中に小さな赤い点のある白い個体がメス、他の3匹はオスのようです。メスがオスに追われていたのでメスのお腹を押して確認しましたが、卵はあまり出てきませんでした。
あまり激しくオスがメスを追うようになると、メスがケガするのを避けるため飼育容器を分けなくてはなりませんが、今のところその必要はなさそうです。