尾張優魚会 第二十三回らんちう品評大会

11月19日(日曜日)、愛知県清須市にある「はるひ夢の森公園」において、山田芳人さんが会長をつとめる尾張優魚会の品評会が開催されました。
今年は、9月頃から台風のため開催中止・延期となる品評会が多く、尾張優魚会の品評会も本来は9月に開催される予定でしたが延期となっていて、2か月後のこの日の開催となりました。
品評会の当日、朝9時頃は下の写真のように青空が見られたので、雨はもう大丈夫かと思ったのもつかの間。やはりしばらくすると雨が降ったりやんだりようになり、肌寒い一日となりました。


各会の代表の方々の真ん中でちょっと緊張気味(?)の山田芳人さん。集合写真全体をみられるようにすると、顔が小さくなってしまうので今回はあえて部分的に拡大させていただきました。全体が写った写真は、「日本らんちう協会」のホームページにてご覧いただけます。

今回も、いつもどおり各部門上位3尾ずつ山田芳人さんに解説していただきました。

親魚 東大関 榊原 英樹(武豊)※敬称略、以下同
迫力のあるボディで、尾形、頭、体形、鱗並び、泳ぎの良い魚で、特に、この日にこれだけの色艶で出品される飼育技術は流石ですね。今年の2歳魚日本一を、獲得された方の魚です。素晴らし過ぎる魚です。

親魚 西大関 植田 春寿(稲沢)
目幅、背幅、尾形と親魚の迫力十分な魚です。東大関も西大関も当才魚で勝負するには、柄で損をする魚。しかし、形抜群、親魚までしっかり作り上げた、素晴らしい魚です。

親魚 立行司 川口 功 (尾張)
尾張優魚会の仲間の魚ですが、二歳から活躍している魚で、総体的バランスのとれた魚です。配色も良く、尾張りがもう少しあれば逆転ありですね。素晴らしい魚です。

二歳魚 東大関 小山 徹志 (山梨)
頭、体形、尾形、泳ぎ、柄、抜群の魚です。長手の魚で、二歳の仕上がりとしては、最高な感じです。親魚で仕上がったら無敵な感じがします。この状態でまだまだ、発展途上中の魚。素晴らしい魚です。

二歳魚 西大関 松田 力三 (浜松)
総体的バランスのとれた魚で、泳ぎ上手く、尾形を魅せる魚。尾味のある、腹掛りの良い、素晴らしい魚です。

二歳魚 立行司 植田 春寿 (稲沢)
目幅、背幅、筒の太み、尾張りの良い魚で、バランスのとれた魚です。柄で損をしていますが、二歳、親で勝負と作られてきた魚だと思います。来年の楽しみな素晴らしい魚です。

当才魚大の部 東大関 小濱 照明 (三重)
筒白の大形の魚で、総体的バランスのとれた魚です。2歳、親となって行く姿を、是非見せてください。素晴らしい魚です。

当歳魚大の部 西大関 伊藤 孝広 (犬山)
体形、太み、バランス抜群の魚ですが、尾芯の柄が少し損した感じですね。将来性ありの素晴らしい魚です。

当歳魚大の部 立行司 川本 智祥 (愛媛)
愛知では見かけなくなった、味魚タイプ、玄人好みする魚です。私も作ってみたい素晴らしい魚です。

当歳魚小の部 東大関 鈴木 克己(静岡)
小の部でありながら、筒の太み、尾形、頭、バランス、魅了的な魚です。このまま二歳に仕上がると無敵な感じがしますね 素晴らしい魚です。

当歳魚小の部 西大関 小早川 義幸 (半田)
バランスの良い小綺麗な魚で、特に前がかりの効いた尾形は魅力的です。尾の柄で損をしていますが、それを打ち消す魅力のある素晴らしい魚です。

当歳魚小の部 立行司 竹内誠司 (愛媛)
綺麗な素赤の魚で、総体的バランスのとれた魚。尾形は抜群、血筋と飼育技術がマッチした玄人好みする、素晴らしい魚です。


2017年10月 当歳らんちゅうの育成

山田芳人さんが会長を務める尾張優魚会の大会は毎年9月に開催されますが、今年は台風の接近により延期となってしまいました。本ブログでは、その品評会のようすをお伝えするつもりだったのですが、そちらはまた改めてご紹介させていただくこととし、今月も当歳魚たちのようすをお伝えすることにします。なお、尾張優魚会の大会は11月に開催されるとのことです

こちらは、9月23日に撮影した当歳魚たちです。
今年は、体色のことを考えて飼育容器(プラ舟)に付着したコケはあえて残して飼育してきました。ただ、コケとはいっても緑色をした感じのよいものではなく、熱帯魚の世界ではもっとも嫌われる「藍藻」のようなものです。この「コケのようなもの」に色揚げ効果はほぼないと思われますが、飼育容器の薄い水色のままよりかは色が濃くなっているような、いないような…

そして、こちらは10月7日撮影の当歳魚たちのようすです。

本ブログでご紹介するのは今回が初めてですが、今年は素赤が1匹残りました。この個体は、完全な四つ尾ではなく、深く切れ込んだ「サクラ尾」といった感じです。

こちらは、一番尾型のよい個体ですが、背成りはあまりよくありません。泳ぎもあまり上手ではなく、何より体がなかなか大きくなりません。

こちらは、上の個体の倍とまではいきませんが、けっこう大きく成長している個体です。たぶん二歳になってからも成長するタイプなのでしょう。ただ、尾はあまりよくありません。

久しぶりに二歳魚も撮影してみました。
こんな色の悪い魚、いたっけ? と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

じつは、この上の魚を6月頃に撮影したのが下の写真です。
夏の暑い時期、水換えが遅れて体調を崩し、こんな姿になってしまいました。体調を崩したときはもうぜったい助からない、と思ったほどの重症でした。全身充血し、肉瘤はほとんどなくなってしまったように縮んでいましたが、なんとかここまで持ち直しました。

この二歳魚といっしょにいたこの親魚も、体調はそれほど悪くなっていなさそうでしたが、色はかなりあせてしまいました。

色は悪くなりましたが、肉瘤はさらにボリューム感が出てきました。

上の個体の昨年のようすです。色がやはり全然ちがいますね。

こちらの親魚も今回いっしょに撮影しました。
体後半はご覧いただけるような状況ではありませんので、頭のみの撮影です。
こうして見てみるとなかなかよい感じの頭です。

こんな感じでちょっと横から見てみると、目も肉瘤で塞がることなく一応見えていることがわかります。

こちらの二歳魚は、無事に成長しています。あまり体が大きくなるようなタイプではないと思っていたのですが、意外と大きくなってきています。

10月最初の日曜日、錦友会・中部本部大会を見に浜松へ行ってきましたので、少しだけご紹介いたします。

こちらは、「親魚の部」の東大関を獲得した魚です。

そして、こちらが山田芳人さんが出品された当歳魚です。


2017年9月 当歳らんちゅうの育成

今月の当歳魚たちのようすをお伝えします。
今月始めに山田芳人さんの飼育池を訪問した際、これまで本ブログでご紹介してきた当歳魚の兄弟魚たちが倍くらいのサイズに育っているのを見て、改めて山田芳人さんとの育成技術の(大きな)違いを実感しました。それに加えて、山田芳人さんの育成魚との決定的な相違点は、体や尾びれの「つくり」です。肉瘤の発達具合はともかく、遺伝的にはまったく同じ兄弟魚なのに「つくり」がこれだけ違っているとなると、やはり現在の飼育方法そのものを見直さざるを得ないでしょう。ただ、飼育容器の大きさはスペースの都合で変えることができませんので、何ができるのかこれから来春に向けて考えていきたいと思っています。

8月26日の当歳魚たちのようすです。ちょっと前に撮影したばかりですが、今見るとみんな体の線がまだ細く感じられます。



9月2日の当歳魚たちのようすです。100円硬貨を入れるのを忘れて撮影してしまいました。この日の写真は2点だけです。

そして、現時点で最新の9月9日の当歳魚たちのようすです。サイズは大きくなってきていますが、写真でみると前の週に撮影した当歳魚とあまり違いが感じられません。



2017年9月 山田芳人さんのらんちゅう飼育

9月最初の土曜日、山田芳人さんの飼育池を訪問させていただきました。
今年もらんちゅう品評会の季節に入り、この先しばらくは毎週のように全国各地で品評会が開催されます。山田芳人さんもいろいろな品評会に参加されることもあり、なかなかお時間の都合がつきにくくなるため、急遽おじゃまさせていただくことになりました。


今年、山田芳人さんは卵をあまり採らなかったのとのこと。加えて採った時期もいつもより遅かったそうです。しかし、「いつもより池あたりの飼育数を少なくしたのが良かったみたいで、5月生まれの魚でも十分すぎるくらい大きくなっちゃいました」と、山田芳人さん。秋の大会の出品時に、大きく育ちすぎていると評価が下がってしまいますので、大きくなり過ぎないよう成長をコントロールしているとのことです。

今回も、秋の大会に使用するかもしれない魚を、まだ大会まで時間のある今の時期に、惜しげもなく披露していただきましたのでご覧ください。

当歳魚の中に、こんな立派なフンタンをもった個体もいました。

そして、中でもこちらの個体! 撮影がイマイチで、ちょっとまがったように写っていますが、もちろん現物はそんなことはありません。動画でお見せしたいほど見事な魚です。大会での活躍が期待されます。

その他にも、いくつか撮影させていただきました。
毎度のことですが、撮影用にとお願いすると、次から次に良い個体が登場するのが本当に驚きです。


こちらは、山田芳人さんが現在育成されている当歳魚の中では一番小さい、6月生まれの魚たちです。山田芳人さんによると、「この中にもまだ良いのがいますよ」とのこと。まだ小ぶりですが、5月生まれの魚がすでにかなり大きくなっているところからすると、この6月生まれの魚たちも秋の大会の頃には、十分なサイズになっている可能性は大です。


2017年8月 当歳らんちゅうの育成

8月中旬となり、今年も早いものでもうすぐらんちゅうの品評会の季節が始まろうとしています。

当歳魚たちは、前回のご紹介のあとすぐにすべての個体の色変わりが終わりました。この写真は7月29日の撮影です。

そして、こちらは8月12日の撮影。財布に100円硬貨が入っていなかったので、50円硬貨で撮影しましたが、らんちゅうたちが順調に育って大きくなってきているのがおわかりいただけるかと思います。
白ばかり3匹で写っていますが、実際白は全体の半数くらいいて、素赤は2匹だけ。あとは白勝ち更紗数匹と、ふつうな更紗が1匹という構成なので、ぱっと見「白ばかり」な印象です。

こちらが今回唯一きれいな更紗模様をもつ個体です。ところが残念なことに、写真ではわかりづらいのですが、尾がちょっと傾いているようなのです。

こちらはちょっと体が小さめで、頭の発達も弱めな個体です。色柄は体も尾もよくありませんが、今のところ尾の感じがよいのでこのままうまいこと育てられればと思っています。

こちらは白勝ち更紗の個体です。去年もこんな感じの色柄・体型をした個体がいました。

これらは、すべて今年の5月に山田芳人さんから分けていただいた当歳魚ですが、山田芳人さん自身の育成魚は今どんな感じになっているのでしょう。らんちゅうは、育成する人によってまるでちがう仕上がりとなることがめずらしくありません。むしろ、同じようになることの方が珍しいかもしれません。
体の大きさのちがいより、らんちゅうとしての全体的な育ち具合の差がものすごく出てきているのではないかと気になるこの頃です。