2017年12月 山田芳人さんのらんちゅう飼育

12月23日、3か月ぶりに山田芳人さんの飼育池を訪問させていただきました。
今年の山田芳人さんは、卵がいつものように採れなかったこともあり、飼育池には通常サイズの当歳魚と、この時期にしては可愛いサイズの6〜7月生まれの当歳魚が泳いでいました。

撮影のためのらんちゅうを選ぶ山田芳人さん。その後ろに飾られているどこかで見たことのある大きならんちゅうのイラストは、じつは山田芳人さんが手書きしたものを元にしたものだとか。ちなみに、「特選金魚の餌 星更紗」のイメージモデルの更紗らんちゅうはもちろん山田芳人さんの東大関獲得魚ですが、これを撮影したのは金魚専門誌を多数出版しているピーシーズの森 文俊さんです。

以前にお邪魔した際にはなかった品評会のらんちゅうの額縁が壁に飾られていました。まだまだ並べきれないくらいたくさんあるそうですが、正月休みの間には整理したいとおっしゃっていました。額物がかかるこの壁の向こう側には、アロワナなどの熱帯魚の泳ぐ大きな水槽と未使用の大型バイクが置いてあります。先日、岐阜県内のあるお宅の納屋にずっと置かれたままになっていたイタリアの名車、フェラーリ・デイトナが海外のオークションにて2億3千万円で取引きされたことが話題になりました。山田芳人さんのこの大型バイクも未使用のままずっと良い状態のまま保管しておいたら、もしかすると2億は無理でも驚くような価格になるのかも?

それでは、今回も当歳魚を中心に撮影させていただきましたのでご覧ください。中には以前ご紹介した個体も含まれています。








山田芳人さんのメイン系統の中から、今年はこんな全身真っ黒な個体が生まれました。このような真っ黒な体色をした金魚は、日本ではデメキンくらいしか継続的な繁殖は行われていません。このらんちゅうのように当歳魚のうちは真っ黒な個体でも、たいていの場合は親になる頃には赤くなってしまうことが多いのです。ちなみに海外からは「黒ランチュウ」として毎年多くの「真っ黒ならんちゅう」が輸入されていますが、日本のらんちゅうとは体型や尾の感じがちがっています。